エイリアンとしての人類

f:id:TimeTraveler:20200724213133j:plain

人類は、文明を開花させ、文化を創造した、地球上で最も進化した高等生物。しかし、そうした人類も、エイリアンから見れば、同じ種同士で、1対1ばかりでなく、集団で殺し合う野蛮で凶暴な生き物に見えるだろう。自ら発達させた科学の成果を、殺し合いの道具の開発に使う生き物。人類が生きていくためには何の役にも立たない殺し合いの道具を、いつまでも手放せない。見方を変えれば、殺し合いに勝つために、科学を発達させてきた生き物とも言える。なにせ、昔は「戦争が科学を発達させる」などと言い放った人もいたくらいだ。

人類は、せっかく、言葉や文字というコミュニケーション・ツールを持ちながら、それによって争いを解決できないと、殺し合いを始める。手の付けられない生き物だ。エイリアンが、そのような生き物が70億以上も生息するこの地球に来て、そんな生き物とまともに付き合おうなどとは考えないだろう。エイリアンにとって、人類は、厄介な危険生物に過ぎない。おそらく、エイリアン自身が地球を訪れる前に、人類を駆除してしまうのではないか。

大航海時代に、新大陸を見つけたヨーロッパ人は、新大陸の人間を根絶やしにはしていない。それはヨーロッパ人も新大陸の人間も、すくなくとも、人類という同一種だったからだろう。仮に、新大陸にいたのが、人類とは種の異なる高等生物だったとしたら、どうだろう。しかも、その高等生物が、殺し合いばかりしていたとしたら。おそらく、根絶やしにしたのではないか。

生き物が、脳を発達させ、高い知性を獲得するためには、たくさんのエネルギーを効率的に生み出さなければならない。そのため、高い知能を持つエイリアンがいるとしたら、それは肉食系の生き物だろうと言われている。肉食の方がより効率的にエネルギーを獲得できるからだ。草食系のエイリアンでは、一日中、草を食べ続けなければ、活発な脳の活動に必要なエネルギーが得られない。草食では、エネルギー効率という点から、脳の発達には自ずと限界が生じるのだ。肉食系エイリアンは、食物連鎖の頂点に立つ生き物となる。当然、高い知性ばかりでなく、捕食に有利なように、体も大型化し、運動能力も発達する。

一説によれば、文明を開花させ、文化を創造した上で、高度な科学を発達させていくには、民主的な体制よりも独裁的な体制の方が、効率がよいらしい。独裁的な体制で、数千、数万年の進化を経て、地球まで来ることができる科学レベルを獲得したエイリアンならば、合理的で血も涙もない大型の肉食系エイリアンという可能性が高いということだ。そんなエイリアンだけには、遭遇したくないものだ。

しかし、よく考えれば人類だって、合理的で血も涙もない大型の肉食系エイリアンと言う点では合格ラインに達しているかもしれない。科学のレベルでは、まだまだだが。