アメリカの大学は凄い

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今年も、ノーベル賞の季節が巡ってくる。私のような、法学系の人間にとって、理系の人たちが羨ましい季節だ。法学系の人間でノーベル賞というと、文学賞か平和賞。

卒業した大学の自慢話と言われるかもしれないが、コーネル大学は、卒業生から、ノーベル賞の全ての分野の受賞者を出している。また、アイビーリーグでは珍しく、19世紀の設立当初から男女共学だったため、女性の社会進出に大きく貢献。女性のノーベル賞受賞者も、文学賞パール・バック、トニ・モリスン、医学生理学賞のバーバラ・マクリントックと多彩。ノーベル賞とは関係ないが、先頃、亡くなったルース・ベイダー・ギンズバーグ最高裁判事も卒業生(学士課程)。

一方、ニューヨーク大学は、文系メインの大学なのでノーベル賞とは無縁のようだが、ロースクール国際法の博士号を取得したモハメド・エルバラダイ氏が、ノーベル平和賞を受賞している。法学系でもノーベル賞を取れると言うことなのだ。とにかく、ノーベル賞となると、私が卒業したコーネル大学ニューヨーク大学は凄い。

コーネルに入学してすぐに、理系の教授から諭されたことがある。「ロースクールなんて能力の無駄遣いだろう」と言われたのだ。「法律なんてくだらないことに頭を使うのが理解できない」ということだった。たしかに、「SF映画の悪役は弁護士」というのがアメリカの定番。まあ、それくらい、コーネルは理系メインの大学ということなのだ。確かに、私が留学した頃は、天文学の故カール・セーガン教授の全盛期だった。

それに比べ、ニューヨーク大学は、元々、理系分野が弱かった。それで何と、工科大学を統合してランキング・アップを図った。それが見事に成功。懇意にしていた学長などは、「とにかく最終学歴をニューヨーク大学にするのが戦略だ」と言っていた。大学のランキングに敏感な、経営者のような学長だった。そのせいか、大学院課程のロースクールの学生の出身大学は、アイビーリーグが多かった。

アメリカの大学は、とにかく国際的でスケールが大きい。学生も多種多様。留学して損はない。卒業した後も、大学とのつながりは強い。大学の名声やOBのネットワークなどを考えると、高い学費に十分に見合うものだ。

振り返って、日本の母校、中央大学のことを考えると情けない。世界ランキング・アップという観点で言えば、医学系単科大学と統合するのが最も効果的なM&Aだろう。