大学を卒業して 有名企業に就職した新入社員にとっては 今が最高だろう ただ これで人生万々歳なんて考えていたら 後悔するかもしれない 企業は普通の精神では耐えられないような 結構 異常な世界だからだ

4月に入ってから、メディアでは、有名企業の入社式の模様が、盛んに取り上げられている。

大学を卒業して、有名企業に就職した新入社員の彼ら彼女らにとっては、今が最高だろう。
ただ、これで人生万々歳なんて考えていたら、後悔するかもしれない。

その昔、私も中央大学法学部を卒業して、鉄鋼大手の日本鋼管(現JFE)に、新入社員総代として入社。
数年後には、会社派遣留学生として、アメリカのロースクールにも留学し、若いうちは海外の仕事ばかりだったが、競争は熾烈だった。

分かりきったことだが、今人気の総合商社やコンサルやメガバンクや巨大メーカーに入っても、平社員からの叩き上げ競争。

しかも、競争相手は、頭がよくて要領の良い連中ばかりなので、競争は熾烈でクレージー

配属部署で日々の仕事に夢中になっているうちに、あっさり海外留学して学位をとってくる同期が出てきたりする。

死に物狂いで頑張っているのに、いつの間にか、同期の間で差が付いてくる。

それも、配属部署の当たり外れや、上司、同僚との相性など、本人の能力とは無関係な、運不運によるファクターも大きい。

しかも、それを乗り越えて、一選抜で昇格していかなければ、ノンキャリア

そうなれば、社内での自己実現なんて、夢のまた夢。
待っているのは、出向、転籍、リストラ。
それがイヤなら転職しかない。

企業なんて、普通の精神では耐えられないような、結構、異常な世界。

昔と違い、今の若者は、そんな企業の現実を理解しているのだろう。

しかも、昔と違って今の若者の方が、選択肢がたくさんあるから、たとえ有名企業に入れても、そこで自己実現できないと判断すれば、さっさと辞めるのだろう。
それは、それで良いことなのかもしれない。

最近のビジネスの世界は、文字通り日進月歩。
しかも、人間の仕事が、AIに取って代わられるシンギュラリティの時代を迎える。

そんな、SFのような時代を迎えるビジネス社会では、昔のように、我慢していれば、報われるなんてことは絶対にない。
さっさと見切りをつけることも、必要かもしれない。

新入社員の皆さんには、シンギュラリティを迎えるビジネスの世界で、AIと共存して、素晴らしい人生を謳歌してもらいたい。