アメリカの大学に関する都市伝説的な誤解【3】
現在のアメリカでは、いくらトップクラスの大学を卒業したからと言って、4年制の学部卒の学歴だけでは必ずしもエリートにはなれません。
ハーバード、イエール、プリンストン、コーネル、ペンシルバニア、コロンビア、ダートマス、ブラウンなどのアイビーリーグやスタンフォード、MITなどの一流大学卒でも、学部での成績が悪ければ、一流大学院にはなかなか進学できません。
大学院課程であるロースクール、ビジネススクール、メディカルスクールや理工学系大学院で修士号や博士号を取らないとエリートへの切符を手に入れるのは難しいのです。
そのため、一流大学の学部生でも、一流大学院に入るために必死に勉強します。それでも良い成績が取れなければ、州立大学やリベラルアーツカレッジのトップクラスの学生に負けてしまいます。
ただ、そうは言っても、ある一流ロースクールで火災訓練を行ったときに、校舎の外に出てきた学生が背負っていたバックパックの大学ロゴ名が、アイビーリーグの大学ばかりだったという話もあります。
アメリカの4年制の学部は、まさに日本の高校だと思えばわかりやすいでしょう。
アメリカでは学部、大学院とステップアップして行く中で、どこの大学でどのような成績で、どのような学位を取ったかが常に問われます。
日本より熾烈な学歴社会だと言えます。