アメリカは焦りまくっている 経済力 軍事力で 中国に太刀打ちできなくなり 東西のバランスが崩れつつあるからだ この現実を認識して 西側諸国の安全保障を再構築しない限り 今のままではどうしようもない

アメリカは、1991年12月の「ソビエト連邦崩壊」と言う東西冷戦勝利の成功体験に胡座をかいてきた。

30年を経て、そのつけが回って来たのが、今なのだろう。

この30年間、アメリカは、経済のグローバル化を推し進め、世界をリードしてきたつもりだった。
まさか、経済のグローバル化が、西側諸国の首を絞めるとは、全く思い至らなかったのだろう。

経済のグローバル化は、資源の豊かな国、人口の多い国、国土が広い国を利することになった。
まさに、中国が牽引するグローバルサウスの国々を。

世界にとっては、素晴らしい時代が訪れた。

しかし、それと同時に、資源が無く、人口が少なく、国土の狭い、小国の集団である欧州西側諸国の地位の低下を招いた。

西側諸国の一員の日本も同じ。
1988年の日本のGDPは、アメリカのGDPの6割にまで迫っていた。
アメリカの背中が、目の前に見えていた。
しかし、今では、日本のGDPは、アメリカの2割にまで落ち込んだ。
アメリカの背中どころか、中国の背中も、はるか彼方。

しかし、日本の場合は、東西冷戦に勝利したアメリカの、ソビエト連邦に代わるターゲットにされ、経済的に徹底的に叩かれたことも、凋落の原因だろう。

アメリカは、通商法や経済法を駆使して、日本企業を徹底的に叩いた。
アメリカで逮捕、収監された日本企業の幹部は相当な数にのぼる。

そんなアメリカの保護主義的な暴走も、西側諸国の衰退を招いた。

今、西側諸国のリーダーであるアメリカは、焦りまくっている。
アメリカ一国だけでは、経済力、軍事力で、中国に太刀打ちできなくなったからだ。
アメリカの支配層は、既に、それを認識している。

しかし、ほとんどの日本人は、いまだにアメリカの力を過大評価している。

アメリカには、中国、ロシア、北朝鮮という核大国を抑える力がないと言うのに。

西側諸国で核兵器を持つのは、アメリカ、イギリス、フランス、イスラエルの4カ国のみ。
アメリカが、同盟国の核保有を嫌ったからだ。

東西の軍事バランスが、崩れつつあるという事実を認識した上で、西側諸国の安全保障を再構築しない限り、今のままではどうしようもない。

ここまで来ると、日本を含めた西側諸国の主要国が、核武装しない限り、ロシア、中国、北朝鮮には対抗できないかもしれない。

どう考えても愚かな話なのだが、この世界の軍事バランスを回復しない限り、平和は訪れないだろう。